総務はつらいよ…

非営利法人の総務担当者のブログです。経理や人事、建物管理と幅広い総務の仕事の面白さと遣り甲斐、そして心砕かれる出来事など綴りたいと思います。

昨日の続き…新たな職員面談のエッセンス「数秘術」の効果は!?

サッカー日本代表、ワールドカップ決勝トーナメント進出おめでとうございます!

昨日の試合の内容に色々と賛否両論な意見がある様ですが、個人的には「有り」だと思いました。

そして、ベルギー戦を「見ようかな~」「寝ようかな~」と今から悩んでいますが、これもワールドカップのワクワクだと思います。

 

さて、今日は、昨日の記事に書いた、職員Mさんの内心(本音)に迫るべく、物は試しと、数秘術という占いでMさんの人物像を想定し、Mさんとお話をしてみました。

 

結果から言いますと、Mさんの本音は聞けず終いでした…

15分程度の面談(雑談)の中で、本音を話す訳はありませんよね…しかし、数秘術で見出した「人物像」の想定は、ある程度の効果はあったと感じました。

 

私が、数秘術を参考に想定したMさんの人物像を

  1. 明るく社交的に仕事をしているが、実は人が多い所やチームでする事が苦手
  2. 自己評価が低い言動があるものの、完璧主義者

の二つに的を絞って面談(雑談)に臨みました。

 

「最近Mさん、お疲れ気味ではないですか?」

 

Mさん「そんな感じしますか?」

 

「仕事中のMさんは、元気がある時と、そうでは無い時の差が大きくて、仕事が大変だと思っていたり、何か悩んでいるのかな?と感じていました。電池が切れている時無いですか(笑)?」

 

Mさん「まあ、色々とありますからね…時々電池切れを起してしまいます(笑)」

 

「小耳に挟んだ程度なのですが、苦手な利用者(私の業界ではお客様を利用者と呼びます)がいるのでしょ?」

 

Mさん「はい、まだ苦手意識はありますよ。でも、同僚が色々とカバーしてくれるので、助かっているのですが、私が(仕事を)出来ないばかりに、それが申し訳無くて…」

 

「Mさん、その利用者に積極的に関わっている様に見えたので、大丈夫かな?と勝手に思っていたのですが、まだ苦手意識がありますか…」

 

Mさん「私、こう見えて、結構メンタル弱いんです(笑)」

 

「Mさん仕事中、元気な時とそうでは無い時のギャップ大きいですしね、私の考え過ぎかも知れませんが、そう聞くと、Mさんは「無理に意識して」元気を出している様な気がします…」

 

Mさん「皆(利用者)の前では、テンション上げようと頑張っているんですけどね…」

 

「頑張ってテンションを上げている?もしかして、Mさん、人と関わったりとか、人ごみの中とか、大勢でワイワイするのとか苦手ですか?」

 

Mさん「そうなんですよ!よく分かりましたね!だから、この仕事が私に合っているのか、どうか、考えてしまうんですよね」

 

と言った様なやり取りをしました。

Mさんに、数秘術で想定したMさんのイメージを伝えてから、会話のテンポが良くなった気がしました。

最終的には、Mさんは「仕事に向かない」と考えながらも、新たな専門資格を取得し、キャリアアップを図りたいという目標がある事が分かりました。

 

私からMさんに、アドバイスという程では無いのですが、

  1. (過去を褒める)Mさんの普段の仕事振りを同僚は皆、高く評価していること
  2. (現状を見直す)同僚のカバーに時には甘えるのも良いのではと思うこと
  3. (未来への展望)目標を持って仕事をするのは、とても素晴らしいこと

のみを伝えるに留めました。

 

堂々巡りですが、今日のMさんの言動がMさんの「内心」であるか否かについては、知る術がありませんが、今日を振り返ると少しだけですが、「信頼関係」を築けたかな、と思います。

数秘術」が「当たったか」「外れたかは」何とも言えませんが、Mさんとの面談(今回は雑談ですが…)の段取りにはとても役立ちました。

 

仕事の悩みは、一日、一回の面談で解決するものでは当然無く、一つの悩みが解消されると、また新たなものが出てくるものです。

ただ、一緒に働く者同士が、信頼し合う事で、良質な話し合い(面談)ができ、「悩み」や「ストレス」は軽減され、「良い職場環境づくり」に繋がるのだと思います。

 

最近私は、面談の「テクニック」や「心理戦」による「結果主義」に思考が偏りがちでしたが、Mさんとの面談を行い、総務(人事)は職員との「信頼関係づくり」を疎かにしてはいけないのだと、振り返ることができました。

内心を知ることは難しい…新たな「視点」を取り入れた職員面談に臨みます

人の内心(本心)を知ることは、とても難しく、特に「仕事」上の関係者には、本音を語りにくいものです。

 

明日、職員Mさんと、仕事上でペアを組み、雑談的にMさんの悩みを聞こうと考えています。

 

Mさんは、勤続2年目の職員で、仕事を覚えるのが早く、気が利くと他の職員からの評価が高いのですが、ここ1カ月前から、仕事中に居眠り(船を漕ぐ)する姿が散見され、仕事にあまり集中できていないと報告を受けました。

 

Mさんの言い分は「夜あまり寝られていなくて…」という曖昧なもので、その理由を語る事はありません。

Mさんは、ある利用者(私が勤める業界でお客様を「利用者」と呼びます)からの攻撃(意地悪)を受けたことがあり、「何でそんな事を言われなければならないのか…」と深く悩んだ時期がありました。意地悪をされた利用者にはまだ苦手意識がある様です。

 

Mさんの指導にあたっている職員は、「明日もその利用者に会わなければいけない…また何か文句を言われる…」と悩み、寝られないのでは?と推測しています。

 

私は正直Mさんと必要以上の話しをしたことが無く、付き合いも浅いため、Mさんの性格や思考など良く分かりません。

雑談の中とは言え、Mさんの内心に迫るにはどの様なアプローチが可能性が高いか、頭を悩ませています。

 

昨日、生年月日からその人の性格や恋愛感、運勢や適する仕事までもが分かる「占い」のテレビ番組を見ました。

暫くお休みしていたアナウンサーの小林麻那さんが習得した「数秘術」というもので、生年月日の数字をバラバラにし、それを足して割り出した数字に基づき、占うものらしいです。余談ですが、私は33の大変態となりました(苦笑)

 

少し興味があり、自分自身を占ってみたところ、「当たらずしも、遠からず…」と言ったところですが、元々、Mさんが一度の面談で内心を語る可能性は低いです。

当たって砕けろの精神で、明日のMさんの面談には、この「占い」の内容を取り入れて見ようと思いました。

 

その占いによるとMさんは、「孤独を好む一匹狼タイプ」で、チームで仕事をする事が苦手なタイプらしいです。

 

私が見るところのMさんは社交性があり、その様なタイプには見えないのですが、まずは、「人(職員)に馴染めない」を切り札に所々に、数秘術のエッセンスを取り入れて見ようと思います。

 

決して遊び半分で考えているのではありませんが新たな視点を持ちたいと思います。

時間はありませんが、今日の帰りに本屋に寄って「占い師になるため」と言う様な本を購入し、そのテクニックを学びたいと思います。

 

日本代表のキックオフまで、少し勉強です…

特殊詐欺(振込め詐欺)…イタチごっこの攻防戦

今日は、消費者被害に関する会議に出席しました。

 

「振込め詐欺」と命名され14年が経ち、「特殊詐欺」と言われる様になり、「オレオレ詐欺」「架空請求詐欺」「融資保証金詐欺」「還付金等詐欺」と様々な手法に対し、規制や対策が講じられる度、「劇場型」など新たな手口で、善良な資産を騙し取る手口が次々と表れます。

 

出ては引っ込みの繰り返しで、特殊詐欺の根絶は難しいと言われ、私達消費者は「詐欺被害に合わない知識と対応策を身に付ける」ことが求められ、警察機関等の行政機関は「詐欺被害に合わない啓発」に力を入れています。

 

年々、特殊詐欺手口が巧妙化され、高額の被害を受ける方もおり、中には行政機関のホームページと瓜二つなWEBを作成しているものがあると聞きます。

 

こうした詐欺のターゲットは、寂しさや孤独を抱える高齢者が多い現状です。

また、高齢者は「性善説」に基づく社会性を身につけた方が多く、「人を疑う」以前に「人を助ける」想いが強く働き、大切な資産を安易に加害者へ送金するのだと思います。

 

今日出席した会議では、警察等の行政機関や金融機関等の関係者も出席しており、地域で発生した特殊詐欺に関する情報の共有や、被害の予防にそれぞれの機関がどの様な取り組みが必要かなどについて話し合われました。

 

特殊詐欺と言うと、ハガキが送られてきたり、息子を名乗る者から電話がきたりと想定しがちですが、最近の高齢者(概ね70歳以上)の方では、パソコンやスマホを使用し、メールやインターネットショッピングを生活の一部として活用している方が結構います。

 

ある高齢者の事例です…

高齢者Gさん(男性)は、スマホでインターネット(メールやネットサーフィン)を楽しみ、特殊詐欺に関しても、インターネットで得た多くの知識があり「俺は特殊詐欺になんかひっかからないよ!」と自身を持っている方です。

 

ある日を境に、Gさんのスマホに夥しい数のメール着信があり、10分おき位に着信音が鳴る事を不信に思った家族が確認しました。

Gさんんは、数日前にきた「迷惑メール」にご丁寧に「ご連絡ありがとうございます・・・・」と1件返信し、それを機に沢山の迷惑メールが来る様になりました。

その後、Gさんは、全ての迷惑メールに丁寧な返信を繰り返し、時には金融機関やクレジットカード等を含めた、個人情報をも返信していたそうです。

 

Gさんの家族はその状況を何とかしなければと、消費者センターを訪れ、携帯電話会社等の協力し、対応を行ったそうです。

 

ハガキや電話に限らず、メールやインターネットも注意しなければならないという事例でした。

 

高齢者は孤独や寂しさから、他人と連絡を取り合ったり、頼まれたら断れないと自己を犠牲とする思考を持つ方が多いと思います。

また、高齢者に限らず、誰しも欺罔によって正常な判断が損なわれる場合があり、詐欺被害を被った方の多くは「今思えば怪しかった・・・」と思います。

 

人は一度錯誤に陥ると、客観的に自身の現状を受け止める事ができず、また「怪しい」と思っていても、自尊心から自分は騙されていないと言う思考に偏ります。

自身で「騙されている」という事を認め難い以上、身近な他人がそれに気付かせる動機がとても大事です。

 

「こんなハガキが送られてきたのだけど・・・」と相談できる方は被害に合わないと思います。

一人で判断し、物事を進め、誰に・何も相談しない方が被害に合いやすいと思います。

もし、身近な方が、携帯電話が不自然に鳴っていたり、不審な来訪者が来ていたり、想定し難い金額を持ち歩いていた時は、「特殊詐欺」を疑い、声を掛けることが大切です。

 

特殊詐欺はイタチごっこの攻防戦が繰り返されています。

もし、AIが普及し、その活用が認知される事で。郵便局や運送企業で特殊詐欺を疑う郵送物を排除できたり、WEB上でのやり取りが自動で削除、又は警告出来る様になると、特殊詐欺根絶に役立つのでは…と勝手に考えてしまいます。

社内恋愛…からの社内結婚

本来は、おめでたい社内恋愛からの社内結婚です。

同僚としては、心から祝福し、二人の門出を喜ぶ気持ちと反面…総務(人事)としては、頭を悩ましてしまいます…

 

私が勤める法人は、100人規模の法人なのですが、同じセクション同士の社内結婚は、正直、頭が痛いです…

 

結婚当初は、同じフロアで働く同僚はお祝いムードなのですが、時が経つとともに、羨望?嫉妬?、祝福ムードが当たり前、と言った空気が流れ始めます。

 

ある程度の大企業ですと、慣例とか無言のルールで、配置変えなどで対応できると思うのですが、中小規模ですと、二人のうちどちらを残し、どちらかを異動しなければならない「選択」の判断に迫られます。

 

この様な「個人」の事情に起因する人事は上手くいく可能性は少ないと思います。

 

同僚の心情を優先するあまり、適材適所が損なわれてしまいます。

 

しかし、組織全体の利益を考えると「妥当」な人事と考えてしまいます。

 

 

社内恋愛など、男女の関係は企業が関与できるものではありませんが、人事としては、職員個々の個性や社内恋愛、結婚を想定し、事前の心構えが必要だと、悲しくも思ってしまいます…

 

仕事と私情、区別して誰もが働ける環境はどうしたら築けるのか…総務としては永遠の課題かもしれません(汗)

悩みます…資格の取得(更新)に係る費用は企業負担?

サッカー日本代表、貴重な引き分け、おめでとうございます。

普段、サッカーにはあまり興味が有る訳ではありませんが、ワールドカップはついつい応援に力が入ります(笑)

 

さて、今日は仕事に必要な資格の取得や更新に必要な費用の負担は、企業なのか、職員個人なのかについて、書きたいと思います。

 

私が勤務する事業場は、複合施設で指定数量を超える灯油の地下タンクがあります。

そのため、危険物取扱者の資格を有する職員の配置が必要なのですが、この資格を有する職員が3月末で退職しました。

後任に…となったのですが、事業場に有資格者がおらず、防火管理者等で届出している私が、危険物乙4の資格取得に挑戦しました。

 

何とか、試験に合格し、一安心しましたが、この資格を取得するのには費用が6千円程かかりました。

今回の危険物乙4の受験は、私が自主的に受験したので、上司に費用負担等のお願いはしなかったのですが、総務(人事)の視点で、仕事に必要な資格の取得や更新は、職員の自主性に委ねる訳にはいきません。

必要な費用や休暇等の整備はどうしたら良いのか?と考えました。

 

私が勤める法人は昨年、就業規則の大幅な改正を行い、「スキルアップ休暇」という休暇を新たに設けました。

仕事に必要な資格取得や受験勉強に必要な期間、休暇を認めるというもので、これについては、現状その範囲で大丈夫かと思います。

 

しかし、費用については色々と考えなければなりません。

 

私の業界では、「業務独占資格」を必要とする職務があります。採用時には当然この資格要件を付記するのですが、更新費用が必要な資格もあります。

また、「名称独占資格」や「認定資格」についても、この資格を要する職員の割合が売上に直接関わる場合もあり、資格の取得を推奨しています。

 

求人誌を見ると、タクシー乗務員の求人は「二種免許取得補助」等の文言が良く書かれており、企業が資格取得費用を補助する事は問題無いと思うのですが、私の法人は、タクシー業界の様に必要な資格が限定的ではありません。

 

「仕事に必要な資格」に限定し、その更新費用や、業務命令による取得に必要な費用は法人負担とする事で、職員のモチベーションを向上し、法人に対する恩義を感じ、離職予防に繋がると考えます。

 

難しい点は「仕事に必要な資格」の線引きです。

しっかりとした費用負担のルールを決めないと「仕事で運転をするので運転免許の更新費用を見てくれ」何て言う職員が出てくるでしょう。

また、現在の所属部門では必要無い資格でも、その資格保有を継続する事で、配置換えの幅が広がる等、間接的にも法人の利益の貢献となる資格もあります。

 

法人が費用負担を認める資格は「限定列挙」が妥当と思いますが、あまり固めすぎると特別な事情が生じた場合など弾力的に運用できません。

また、上司(管理職)の判断等に委ねる場合、「~さんの時は良かったのに、私はダメだと言われた」等、不公平な運用となる事も危惧されます。

 

少し時間をかけながら、法人が費用負担する資格に係る費用を「職員のモチベーション(公平性の確保)」「法人の経営状況(妥当な金額)」「税制上の取扱(所得となるのか否か)」の三つの視点を持ち、新たな課題解消に取り組みたいと思います。

職員研修の企画と動機付け…リーダーの思考・視点を変えたい

事業所のリーダーの役割を担う職員に参加してもらいたい研修についてのお話です。

 

私が担当する施設(事業所)の一つに職員の早期離職率が高い所があります。

 

この施設の「現場」を指揮するリーダーは、高齢者福祉に熱い想いと、充分なキャリアがあり優秀なのですが、新しく入った職員を「早く一人前にしたい」という想いから、自身の想定どおりに職員が「成長」しないと、ストレスを抱え、対応がキツクなってしまう特性があります。

 

リーダー本人は否定するのですが、職員(部下)の成長によってを「好き」か「嫌い」かの区別している様に感じてしまいます。

また、他の職員からは「リーダーに嫌われると仕事がやり難くなる」という声を聞くことがあります。

 

この施設の離職率が高い理由の一つは、リーダーが「指導や指示に従わず、仕事を覚えない、いつまでたっても判断できない」という短絡的な評価で、その人を「嫌い」と位置づけて「排除」に結びつくと分析しています。

 

トップダウンで「新しい職員を辞めさせない様にしなさい」「団体行動(つるむ)のを止めなさい」「仲間外れにするのはよしなさい」等と言っては、リーダーはプライドが傷つき、ヘソを曲げて、悪い方向へ進むと思います。

 

私は、部下の指導にあたっては、相手は他人であり、自分の思い通りにいかないのは当然の事だと考えています。

「自分の思いどおりに人が育つ」事が正しい事だとも思いません。

 

極論ですが、上司という立場で部下(人)を「育てる」事はできないという視点を持ち、部下に「仕事内容の目的」と「作業工程(やる事)を覚えてもらう」ことに止める事が大切だと思います。

人の成長は仕事を覚る事で、遣り甲斐を感じたり、達成感を得る事が経験則となり、新たな視点や思考が身に付く事で、組織(人の配置)に厚みが生まれる事が「成長」にだと思っています。

 

人が成長する為には、これまで経験した事や聞いた事が無い「思考」と「視点」を知ために、本を読んだり、研修に参加したりする機会が必要です。

私が勤める法人の研修は、自己の研鑽や新たな制度の勉強など、業界内の研修への参加が殆どですが、このリーダーには、少し違った「組織マネジメント」の視点で開催される「企業」向けの研修会やセミナーを受講してもらおうと企画しています。

 (最近、色々なリーダーに関する考え方がある様ですし…)

 

しかし、実際に参加するリーダーが「この話しを聞いてみたい」と意欲的にならなければ「会社に命令され参加した」だけの研修になってしまうので、研修メニューを幾つか抽出し、リーダー自身が選び「新たな視点や思考を学びたい」と意欲的な参加に繋がる動機付けが重要になると思っています。

 

リーダーの思考と視点を「自分軸」から「組織軸」変える事で、働き易い職場(組織)が出来上がり、職員の離職率の低下が実現出来ると考えます。

外国人(介護)労働者…多くの課題と新しい夢が・・・

私の勤める法人は、複数の高齢者の介護施設(事業所)を経営していて、その施設のうち、三つは人口減少が進む「過疎地域」に在ります。

 

人手不足を解消したいと思い、最近話題となっている「外国人介護労働者」について、外国人労働者の紹介企業の担当者Aさんから色々とお話を伺いました。

 

Aさんの話しをまとめると、外国人介護労働者を受け入れるにあたっては、「技能実習」や「資格取得留学」等、幾つかの制度があり、いずれの制度も、外国人労働者の語学(日本語)と一定の業務に必要なスキルを身につける事が目的とされており、受け入れ企業の教育や支援の体制が必要だと言うことでした。

 

Aさんが説明してくれた制度の一つに「大学生就業体験(インターンシップ)」がありました。

これは、ザックリですが、東南アジアの医療系国立大学生を実習生として受け入れ、実習生は大学の単位を取得し、受け入れ企業は人手不足を補うという内容です。

そもそも、東南アジアには「介護」という概念が日本と大きく異なっていて、「介護=ナーシングケア」と位置づけられているそうです。

日本の介護は、「身の回りのお世話」なので、こうした意識はとても衝撃的でした。

また、学生が実習先(地域や仕事の内容)を希望し、それと企業がマッチングした場合に、大学生就業体験が成立するので、学生が「ここで学びたい」と思ってもらえる魅力が施設には必要になると感じました。

 

さらに、大学生就業体験を行っている大学は、日本で言う所の偏差値が上位の大学であるため、とても優秀な学生方が多く、目的意識を持って日本に来るそうです。

 

正直なところ…私自身、外国人労働者に対する認識を誤っていました…

外国人労働者は、生産ラインの工場等で働くと言ったイメージが強くあり、単純労働に係る労働力不足を補うための制度だと勘違いしていました。

 

今回、人手不足を解消したいと考えている私どもの施設は、首都圏等にある施設の様に、他との差別化を意識したり、サービスの向上を常に考えたりと言った、競争社会にある施設ではなく、言わば地域の「独占企業」状態で、競争意識とは無縁です。

職員は少なからず「私達(職員)がいなくなれば、施設(法人)は困るだろう」と言う意識を持っており、サービスを向上させようとか、自分達の仕事を振り返ろうとする姿勢を感じた事はありません。

一生懸命働いてはいると想うのですが、言葉使いや技術一つ一つとっても、介護というよりは、お世話レベルだと感じる場面が多くあります。

 

この様な職場環境で、「外国人学生を受け入れる」と自身を持って仕事を進めることに多くの不安を感じてしまいます。

もし、本格的に外国人学生の受け入れの検討を進める事になると、整理しなければならない課題は山の様にあります…

 

しかし、Aさんから大学生就業体験の成功事例を幾つか伺うと、もしかしたら、総務が手を焼いていた、施設職員の意識変革の動機付けに繋がるのでは…と期待を持ってしまいます…

もし、この様な学生の受け入れが成功事例となった際、人手(労働力)不足に限らず、地域の活性化に施設が関わることが出来る、大きなプロジェクトとなる予感すらします。

 

IUターン採用の失敗は、総務(人事)側が主導で行い、就業場所の受け入れ態勢が整わなかったことも要因の一つです。

実現するのか、積極的に外国人労働者の受け入れを進めていくのか分かりませんが、今回は、就業場所の職員を巻き込み、受け入れ態勢を整える事に力を注ごうと思います。

 

余談になりますが…

東南アジアの「介護の仕事」は、医療の一部として認められていると聞き、日本の介護の仕事は、一般的には未だ「底辺の仕事」と認識されている様に感じる事があります。

労働力不足の問題も然ることながら、介護の仕事に対する認識が「専門性の強い職種」変わる様、これに従事する一人一人が強く想い、自身を持って仕事をする事が大切だと思いました。

また、東南アジアに限らず、福祉の先進国と言われる北欧等では、「介護の仕事」がどの様に認識されているのか興味が湧いてきたので、少し勉強してみたいと思います。