総務はつらいよ…

非営利法人の総務担当者のブログです。経理や人事、建物管理と幅広い総務の仕事の面白さと遣り甲斐、そして心砕かれる出来事など綴りたいと思います。

職員研修の企画と動機付け…リーダーの思考・視点を変えたい

事業所のリーダーの役割を担う職員に参加してもらいたい研修についてのお話です。

 

私が担当する施設(事業所)の一つに職員の早期離職率が高い所があります。

 

この施設の「現場」を指揮するリーダーは、高齢者福祉に熱い想いと、充分なキャリアがあり優秀なのですが、新しく入った職員を「早く一人前にしたい」という想いから、自身の想定どおりに職員が「成長」しないと、ストレスを抱え、対応がキツクなってしまう特性があります。

 

リーダー本人は否定するのですが、職員(部下)の成長によってを「好き」か「嫌い」かの区別している様に感じてしまいます。

また、他の職員からは「リーダーに嫌われると仕事がやり難くなる」という声を聞くことがあります。

 

この施設の離職率が高い理由の一つは、リーダーが「指導や指示に従わず、仕事を覚えない、いつまでたっても判断できない」という短絡的な評価で、その人を「嫌い」と位置づけて「排除」に結びつくと分析しています。

 

トップダウンで「新しい職員を辞めさせない様にしなさい」「団体行動(つるむ)のを止めなさい」「仲間外れにするのはよしなさい」等と言っては、リーダーはプライドが傷つき、ヘソを曲げて、悪い方向へ進むと思います。

 

私は、部下の指導にあたっては、相手は他人であり、自分の思い通りにいかないのは当然の事だと考えています。

「自分の思いどおりに人が育つ」事が正しい事だとも思いません。

 

極論ですが、上司という立場で部下(人)を「育てる」事はできないという視点を持ち、部下に「仕事内容の目的」と「作業工程(やる事)を覚えてもらう」ことに止める事が大切だと思います。

人の成長は仕事を覚る事で、遣り甲斐を感じたり、達成感を得る事が経験則となり、新たな視点や思考が身に付く事で、組織(人の配置)に厚みが生まれる事が「成長」にだと思っています。

 

人が成長する為には、これまで経験した事や聞いた事が無い「思考」と「視点」を知ために、本を読んだり、研修に参加したりする機会が必要です。

私が勤める法人の研修は、自己の研鑽や新たな制度の勉強など、業界内の研修への参加が殆どですが、このリーダーには、少し違った「組織マネジメント」の視点で開催される「企業」向けの研修会やセミナーを受講してもらおうと企画しています。

 (最近、色々なリーダーに関する考え方がある様ですし…)

 

しかし、実際に参加するリーダーが「この話しを聞いてみたい」と意欲的にならなければ「会社に命令され参加した」だけの研修になってしまうので、研修メニューを幾つか抽出し、リーダー自身が選び「新たな視点や思考を学びたい」と意欲的な参加に繋がる動機付けが重要になると思っています。

 

リーダーの思考と視点を「自分軸」から「組織軸」変える事で、働き易い職場(組織)が出来上がり、職員の離職率の低下が実現出来ると考えます。