パワハラ報道で想うこと…
日曜日の午前中、私はワイドショーをよく見ています。
今日のワイドショーで、レスリングのパワハラに関しての報道がされていて、コメンテーターの方から様々な視点での意見が出されていました。
今回報道されているレスリング界に限った事ではありませんが、パワハラ、セクハラ、マタハラ、スメハラ・・・・最近はハラスメントそのものが定義化され、企業としても様々な対応の必要性が求められていますね。
人事の仕事をしていると、少なからず「ハラスメント問題」には関心があり、同時に「もしウチでハラスメント問題が起きたら…」と言った不安や恐怖は少なからずあると思います。
私自信も職員からの「○○さんに、××されました、これってパワハラですよね!」何て相談を受けた事があります。
ハラスメントの報道では、よく「コミュニケーション不足だった」「互いの認識の齟齬だった」「相手は同意していた」などの言葉がよく聞かれます。
当事者間での認識の違い、又はどちらかが嘘を言っているのだと思いますが、自社に想定すると、互いの認識の齟齬を解消したり、嘘を責めたりする事は現実問題難しいと思います。
暴力等、刑事事件に繋がる客観的な事実がある場合は別ですが、私情に起因する認識の齟齬の解消は如何ともしがたく、組織内で生じたハラスメントは、加害者と被害者の間に人事が介入し、着地点を見つけるのが仕事になると思います。
そもそも論ですが、「ハラスメントって何?」って思いますよね…
私は、私情に起因するハラスメントは「何をされた(言われた)のでは無く、誰にされた(言われた)」事が問題になりがちに感じます。
「コミュニケーション不足」に留まらず、「信頼関係の不足」なのだと思います。
私が社会人になった頃、上司に怒られたり、怒鳴られたりした事を記憶しています。
もちろん、この様な時は落ち込みましたが、その後で、仕事終わりや宴席といった、仕事を離れた時間で上司のフォローがありました。
時代は変わり、仕事は仕事、仕事が終わってまで職場の人と関わりたくないという人が増えている事も、ハラスメント問題を助長させているとも感じます。
組織で仕事をする以上は、上下関係や、パワーバランスが生じる事は当たり前です。
企業から給料を頂いている以上、その組織の一員として、自社の利益(お金だけではありません)のため、私情を二の次にする事も私は大切だと思います。
十人集まれば十人の、百人集まれば百人の個性や主観があり、ぶつかる事もありますが、こうした意見の違いを「人」の評価、好き・嫌いといった感情で判断してしまうことが、ハラスメントに繋がる要因だと思います。
上司は、部下に対し、自社を守るため、仕事をより良い方向に進めるために、注意や指導、時には怒ることも大切だと思います。
司が部下を注意する際、上司の心の中に「排除」「差別」「嫌悪」と言った感情が少しでも存在すると、部下はパワハラを受けた…と思ってしまうのではないでしょうか。
ただ、パワハラに限らず、ハラスメント問題が起きた時、人事の初動が問題を大きくさせるのかどうかに繋がると強く意識しています。
皆仲良くが理想ですが(苦笑)、仕事中は、異なる意見や個性を受容する思考を誰もが持つ事で、ハラスメントに関する企業リスクは大幅に減少するのでは、無いでしょうか。